「練習しない子のピアノレッスン」
山本美芽さんの新刊「練習しない子のピアノレッスン」に取材協力しました。
アマゾン新刊ランキング上位、もう第3版も決定のようです。「練習しない子」のワード、刺さります。ピアノは毎日の練習が必要なおけいこですが、子どもに声をかけ、励まし、やる気にさせて毎週レッスンに通うのは容易なことではありません。今は親も子も忙しい!「練習しなくてよいと考えている人はいないのですが、こなすだけで精いっぱいの毎日、家での練習は容易ではありません。それに対してこの本は、ピアノの先生が、練習時間の足りない子どもが楽しみながら確実に自分で弾ける力を身につけていける道筋を教えてくれています。
本の内容ですが、「できた!を積み上げて両手奏まで導く」のサブタイトルの通り、ごく初期のレッスン、2~3歳くらいの幼い子のレッスンに的を絞り、身につけさせるべきことをチャート式に取り上げています。歌うことから1本指弾き、片手奏から交互奏、ミドルCポジション(左右の手を中央ドに置く)、Cポジション(左右両方ともドレミファソの場所を弾く)への進み方などが具体例と根拠について述べられており、超実践的。
この本で私は「2~3歳のレッスン対策」の項目で執筆しました(短文ですが)。中身は「小さい子のレッスンのメリットは、理屈ぬきで身体全体で音楽を体験させられる、テキストの美しい挿絵などに心から魅入る経験ができるなど、心身に深く入っていける。だから後から器用な子に進度が追い抜かれるようなことがあっても、心と身体で体験した音楽は確実に身につき、長く楽しめる下地となる」のようなことを書きました。
正直小さい子のレッスンって、報われないと感じることも多いです。これに関しては、かなり書きたいこともあるのですが、でも、レッスンに通うという形態をとろうがとるまいが、この時期が大事なのは経験的に痛切に感じます。小学校中学年から通って下さるピアノ初心者の方の中にも、幼少時良い感性を身につけさせてもらってきたんだろうと感じさせられる方はいらっしゃいます。ピアノ演奏に必要なことを教えることはできても、それはあくまで育てられた感受性に根付くものだなあと感じます。